こんにちは。成桜まなび塾室長の上田です。
本日はオンライン授業導入までにあげられる問題点について考えていきます。授業を配信する側も受け取る側もそれぞれクリアしなければならない課題があります。具体的にどういったことがあげられるかを考えてみましょう。
オンライン授業導入に対して考えられる問題点
設備
まず設備の問題があります。一言にオンライン授業を開始といっても、授業を配信する側だけが設備を持っていればいいというわけではありません。当然、授業を受講する側も設備が整っていなければ受講することはできないのです。スマートフォンやタブレットの普及により、各家庭でインターネット設備が大分整ってきていると思われますが、それでもどの家庭でもあるというわけではありません。
学校側に関してもそうです。通常、学校へのICT関係の予算配分が極端に少ないようです。そうなると、どの学校でも配信の設備があるというわけではないと思われます。
セキュリティ
セキュリティの問題も考えられます。インターネットを介してやり取りをするにあたり、どうしても避けられないのがセキュリティ問題です。私もこの問題にそこまで詳しくないのですが、オンライン授業が取り上げられ始めた4月頭に ベネッセホールディングスとソフトバンクの合弁会社が提供している「クラッシー」にて利用者のIDが流出するという問題が発生していました。ベネッセは以前にも利用者の情報流出をしていましたので、こういった問題は再発生というわけですね。
インターネット環境へかかる負荷
今まで使っていなかった人まで使うようになるのですが、インターネット環境にかかる負荷は計り知れません。その結果、同じ時間に同時に接続しようと試みた生徒で接続できた生徒とできない生徒が生じるという問題が発生しています。例えば、朝の会を実施するために時間指定でログインするようにと指示されていても、接続できて朝の会に出られる生徒と接続できなくて出られない生徒が発生するという問題があるようです。また順調に接続できていても、状況によっては接続が切れてしまうこともあるでしょう。
慣れていない
配信する側も受講する側も今までやってこなかったことですので、一言で言って「不慣れだ」という点です。また、学校現場の意見などを見ていますと、そもそもできないと決めつけてやろうとしないという問題もあるようです。なんでもそうですが、新しいことを始めるには物凄いパワーが必要です。ですが、始めてしまえば意外と何とかなるものではないでしょうか。
実技は難しい
算数や国語、理科や社会といった黒板を使った授業はオンライン授業でも十分対応可能だと思います。ですが、実験や実習といった部分はオンラインでは難しいという問題があります。特に、工業高校などの専門性の高い授業などは実際に触らないと難しい部分があるようです。
ここまで問題点を挙げてきましたが、当然オンライン授業のよい点もあります。次回はオンライン授業を導入することによるメリットを考察していきます。